• Interview

Creator's File Vol.03 - DJ Foomin

sonoを使っているアーティストやDJの皆さんへのインタビュー企画第3弾。
今回は、千葉を拠点としてパーティーを開催し、DJカルチャーの普及に力を入れているDJ Foominさんにお話を伺いました。
これまでの音楽活動や、千葉市がサポートする主催イベント「タワパ」について、そしてライブDJの経験や難しさについても語ってくださっています。

北九州でDJのキャリアをスタート

mimy: 実はお話する前にいろいろ見てたんですけど、Foominさんは北九州ご出身ということで、福岡県民としては勝手に親近感を感じております笑

DJ Foomin: はい。sonoのことは(福岡出身のユニットである)KulageのStanlie Shinさんのリツイートで知って。
Barbieちゃん(Kulageのもうひとりのメンバー)が元々知り合いだったんですが、北九州や福岡でのイベントで何回か一緒だったんですよ。

mimy: そうなんですか!私、Barbieさんと誕生日一緒なんですよ。もちろんBarbieさんのほうが私なんかより全然お若いんですが笑

DJ Foomin: 本当ですか。BarbieちゃんもShinさんも今東京にいらっしゃるけど、最近は全然会えてないんですよ。僕のほうが七、八年前ぐらいに関東に出てきまして。
でも、それまではずっと北九州や福岡でDJをやっていたんです。

mimy: そういう繋がりだったんですね。

DJ Foomin: なので、なんだか近からず遠からずだなと。

mimy: それは嬉しいなぁ。FoominさんのYouTube見てたんですよ。そしたら北九州の小倉や門司港のVlogがあって。それを見てたら北九州の資さんうどんが出てきて、「あ、資さんうどんやん!昨日食べた!資さん!」とか思って笑

DJ Foomin: そうですか笑
年イチくらいで帰省するんですが、そのタイミングで資さんうどんに行って、それから博多ラーメン食べて帰ってくるんですよ。

mimy: Vlogでは福岡でライブイベントに出演するタイミングで戻って来られていたみたいですが、アーティストのライブのサポートをされてらっしゃるんですね。

DJ Foomin: gbというアーティストのライブDJを一昨年からさせていただいています。
それまで基本的にはずっとクラブDJだったんですけど、今はライブDJをやるようになって、フェスも含めてライブイベントでのDJに呼ばれる機会が増えたという感じです。

深夜帯ではない、デイタイムのDJに活路を見出す

mimy: ライブDJという活動に繋がっていくきっかけは何かあったのでしょうか。

DJ Foomin: きっかけは、、、元々18歳のときに小倉でDJを始めたんですが、当時は小倉も福岡の親不孝通りも、やんちゃな人ばっかりだったんですよね。

mimy: でしょうね笑

DJ Foomin: 18歳の頃は別にクラブミュージックにガッツリはまっていたという訳ではなく、ロックも聴くしHipHopもレゲエも聴いていたんですけど。当時ビッグ・ビートが流行っていたり、UK寄りなサウンドやダフトパンクみたいなフレンチハウスもあって、その流れでダンスミュージックにだんだん入っていってみたいなところがありました。
とはいえ、小倉のクラブというのが怖い場所だったもので、自分の友達がそういうクラブに来るのはどうなのかな、みたいな感じでカフェで始めたんですよ。一発目は本当に小倉のカフェで。

mimy: へえ、そうなんだ!

DJ Foomin: そうなんです。
今でこそカフェでパーティーというのは珍しくなくて、都内だったらカフェ・アプレミディだとか、sonoに登録されてる松浦俊夫さんや、沖野修也さんたちみたいな空気感のものがあるけど、あの当時は特に小倉では本当にカフェでのパーティーなんて存在しなくて。
テクノのパーティーもやっぱり激しかったし、なんかもう全裸の人とかよくいたし。HipHopのパーティーはそれはそれで怖いしみたいな。それで、カフェで始めたんですよね。

mimy: 友達を呼ぶために。

DJ Foomin: そうです。クラブに免疫がない友達を呼ぶためにカフェで始めました。でも結局その後はクラブでもDJを始めたんですけど。カフェだとやっぱり全部持ち込みだったからいろいろ大変で、「これクラブでやった方が早いな」という感じになりました。
ただ、小倉だと「何歳までDJをやっていくのか」「どこまでクラブでDJとして食べていくか」「どういう道があるのか」というのがあって。
だから僕は、結構早い段階で深夜のクラブだけじゃないところに活路を見出そうと思って行動したんですよ。以前の天神のApple StoreでDJをやらせていただいたりとか。

mimy: 福岡の天神のApple Storeですか!西通りの角にあったときですね?

Apple StoreでDJをしたときの様子。

DJ Foomin: はい。あとは長崎のハウステンボスでもDJさせていただきました。
北九州でも、今は名前変わっちゃったんですけど門司港ホテルというのがあって、建物もすごくお洒落だったんですよ。そのジャケットのMIXか何かを須永辰緒さんが出してたようなホテルだったんですけど、そこの最上階のバーでDJさせていただいたり。
カフェミュージックとか、ハウスの中でもカフェ寄りなものが増えたタイミングでちょうどはまったので、いわゆるデイタイムという比較的早い時間にDJするのに慣れが強かったですね。

mimy: なるほど。

DJ Foomin: 小倉を軸に福岡でDJやってたときは、とにかく東京からDJやアーティストを小倉に呼んでたんですよ。アーティストとかDJは、博多には行くけど小倉には来ない人が本当に多くて。それなら、小倉の人が博多に行く分の交通費と同じ金額を小倉に落とせれば良いなと。
パーティーは自分で作っていくものだとずっと思っていたので、オーガナイズをどんどんやっていきました。FPMの田中さんとかSUGIURUMNさんとか、いろんな東京の人を呼んでサポートさせてもらいましたね。HipHopのDJもHASEBEさんとかいろんな方に来てもらって。
その流れで、東京のプロデューサーを呼んでた人から「東京でやってるレーベルを手伝いに来てほしい」と頼まれて関東に出ていくことになりました。それからアーティストのスタジオワークみたいなものも手がけるようになったので、ライブするアーティストとの距離が近くなりましたね。

千葉へ移住、ライブDJとしての活動とトラックメイキング

千葉のフェス「NUTS PARTY」でDJとして出演するFoominさん。

mimy: そして現在は千葉に住んでいらっしゃると。

DJ Foomin: はい。千葉に住むようになると、千葉の街の居心地が良くて気に入りました。海がそばにあるという立地が福岡に似ているのと、あとは、東京と千葉の距離感が小倉と博多に近いものがあるんです。

mimy: そうなんだ。なるほど。

DJ Foomin: そうなんですよ。小倉にいると「博多よりこっち(小倉)のほうが面白いし」みたいな意識をどこかに持ってたんですが、千葉と東京の関係も同じように感じてしまうところがあって。
それで千葉の街や人が気に入って、そこに恩返しというか、楽しんでもらえるものを提供できないかなと思って、今は千葉市さんと一緒に音楽イベントをやってます。

mimy: 千葉市!行政と一緒にですか。

DJ Foomin: 千葉ポートタワーという、福岡でいうと福岡タワーみたいなものが千葉にもあって。地上105mから120mくらいのところに展望フロアが3フロアあるんですけど、そこで2019年から「タワパ」というパーティーを始めました。今サポートしてるgbというアーティストも、そのパーティーにブッキングして出てもらったんです。

タワパHP: https://www.tawapa.jp/

mimy: 最初はそれがきっかけだったんですか。

DJ Foomin: そうなんです。
以前レーベルでお仕事させてもらったときにアーティストのバックDJをすることはあったんですが、本当にがっつりライブDJをするようになったのはそこからです。一昨年gbをタワパにブッキングした後、gbのほうから「ライブDJをやってもらえませんか」と声をかけてもらって。

gbのバックでライブDJをしているところ。

mimy: そういう流れだったんですね。

DJ Foomin: だからライブDJもするし普通のDJもするしということで、DJとしては全体的に掴みどころのない、いろんな活動に繋がっていきました。サポートで呼ぶメインの方も本当にバラバラで、FPMの田中さんやSUGIURUMNさんを呼んだり、関東に来てからもKEN ISHIIさんを呼んだり。

mimy: 多岐に渡ってますね。

DJ Foomin: そうなんですよ。元々ハウスも好きだったので、福岡にいた頃はティミー・レジスフォードとかが来るような界隈でDJをさせてもらったりもしました。それが大人になってだんだんライブDJの世界に移行していった感じで。

mimy: そうなんですね。

DJ Foomin: でも、ライブDJもなかなか面白い世界というか。大半のクラブDJは多分そこに足を踏み入れる機会がないと思うんですよ。

mimy: ですよね、ライブDJされてる方ってそんなに聞かないです。どんなことをするんでしょうか。トラックを作るとか、ではなくて?

DJ Foomin: gbのトラックは別で作ってもらってるので、ライブのときにgbと僕のふたりでやるスタイルの場合と、バンドの中に僕がいる形とがあります。
本格的にライブDJをやってる人って、国内でも本当に10人もいないみたいで。

mimy: ライブDJの難しさってありますか?

DJ Foomin: 結構あります。今はまだ僕がバックトラックをかけて、それにギターやキーボードの方が合わせてる状態なんですけど、先々バンドの人数がもう少し増えるとなると、多分DJとマニピュレーターの兼務みたいな形になるんで。それをやってる人というのは本当にもう5人以下くらいで更に少ないです。
僕は今40歳なんですが、40歳になる前にそういう新しいチャレンジをさせてもらえている。20年以上DJをやってきたけど、こっち側の世界はまだ全然素人というか、もう本当に新たな世界で面白いですね。難しいですけど。

mimy: どういうところが難しいですか。

DJ Foomin: DJのときは、呼んでもらったハコでサウンドチェックするときに、ハコの鳴りだとか、どういうサウンドシステムなのかを大体三つ四つのジャンルの曲をかけて、どの辺が一番フィットするのか掴みにい行くんです。
でも、ライブになると生のギターや生の鍵盤の音、そして声が乗っかってくるので、やっぱり聴こえ方が今までと違います。

mimy: 確かに難しそうですね。

DJ Foomin: そうなんですよ。DJのときだと、完パケした2MIXをかけてるわけじゃないですか。
それが、ライブの現場だと全部パラデータみたいなのを生でやるような状態。

mimy: パラデータ笑
音圧も合わせにいかないといけないですよね。

DJ Foomin: それで最初は音の掴み方が難しかったな。DJとキーボードとギターがいるというのが今の編成で、たまにサンプラーを僕が叩いてリズムを入れるパターンもあるし。

mimy: そうなってくると、DJというよりはもう演者ですよね。

DJ Foomin: だから、単純にアーティストが歌う曲を後ろでDJがかけてるというだけのものでもない奥深さがあります。

mimy: なるほど。

DJ Foomin: 僕はDJをやってきたので音響もクラブの鳴りでイメージしてたけど、そこが全然違う。
ライブDJを2年くらい前からやらせていただくようになって、ライブDJやマニピュレーターをバリバリ現役でやってる方たちにフォーカスしてお話を聞く機会ができて。
例えば、この間DJ DAISHIZENさんにお話を伺ったんですが。DAISHIZENさんは元々トリカブトというHipHopグループで’90年代からバリバリやられてきた方で、今は久保田利伸さんや三浦大知さんのライブDJをやっている。そうなると、ハコがもうホールなんですよね。だからホールの椅子でどういう鳴りになるのかバランスを考えるって、結構果てしないなと。

mimy: そうか。ライブだと、どういう場所でやるのかでまた全然変わってきますよね。

DJ Foomin: だから本当に新しいチャレンジというか。

mimy: 毎回新しい発見がありそうな。

DJ Foomin: めちゃくちゃありますね。それをやりながらクラブDJの現場もやらせていただくので、良いバランスでやれてるかなという感じではあります。

歌とギター、キーボードとDJという編成でのgbのライブには普段のDJとは全く違った難しさがある。

mimy: 今はお仕事としてはライブDJも含めて100%DJの形でされているんですか?

DJ Foomin: あとはイベント、製作、それから企画制作をさせていただいてます。僕が始めたタワパというパーティーや、それ以外にもいろいろと。
他にはブランドの選曲もやらせてもらってたりとか、楽曲作ったりも一応。それは劇伴やアーティストに渡すというよりも、たまに頼まれてちょっと作るぐらいの感じなんですけど。

mimy: Foominさんの曲はどこかで聴けますか?

DJ Foomin: 作った曲はまだ全然出してなくて、どちらかというと何かに対して乗っけるみたいな頼まれ方です。
あとは、最近は千葉でやってる、ジュラシックパークみたいなでっかい恐竜が動く子供向けの展示で、場内の音楽を担当しました。

mimy: それは面白そう。

DJ Foomin: とはいえ、ガッツリとしたトラック作りはやってなかったというか。
常にDAWソフトはあったものの、トラックメーカーとしてよりもずっとDJでやりたかったのがあって、だから自分でかける用のリミックスを作る程度だったんですけど。
今はgbのライブのMCでインストは全部自分で引っ張ってます。あとは去年、gbのライブでアパレルブランドのYouTubeライブ配信をしたときは、権利のない曲をかけた方が良いから自分で曲を作って持って行きましたね。

mimy: なるほど。そういうことができると、依頼が来たときに「今日はDJで行く」とか「今日は自分が作った曲で行く」とか、臨機応変にできるからすごく良いですね。

DJ Foomin: そうですね。それも自分の一つの強みというか、良いところなのかなって思っています。

mimy: Foominさんはsonoもイベントの告知で使ってくださっていますが、結構ずっとシリーズが続いてるパーティーなんですね。

DJ Foomin: BANK30で月曜日にやっているMOMENTというライブイベントですね。BANK30は曜日によってほぼ毎日DJやライブが入ってるスペースで、ハウスだけの日とかもあるんですよ。
GTSやその周辺の方が入ってる日もあるし、僕が入ってるMOMENTは月曜日からライブ観ながらご飯食べるようなイベントです。

mimy: そうなんですね。で、そのMOMENTでgbさんのイベントがまさに今月29日ですか。

DJ Foomin: 29日がgb。15日と22日はライブの前にをDJやります。大体1組のアーティストでもライブを2ステージやる形式で、DJ・ライブ・DJ・ライブ・DJと、最初と真ん中と最後でDJをやる流れです。

mimy: 毎回精力的に活動されていて凄いですよね。

DJ Foomin: いやあ全然です。僕は元々クラブばっかりで、昔の10年〜15年前の自分だったらなかなかやることがなかった世界だから。
福岡にいたときもライブのDJを転換のような形でちょこちょことさせてもらう機会はあったんですが。

mimy: はい、はい。

DJ Foomin: でもライブのDJは、その日出演するアーティストのことを知っておかなきゃいけない。そのアーティスト目当てで来るファンの皆さんが納得する選曲をしなきゃいけないので。

mimy: それは難易度が高そうですね。

DJ Foomin: だからライブ前に予習していってます。今やっているMOMENTも、各出演アーティストのファンの方にも喜んでもらえてるくらいになって、そういう意味でブッキングしてもらえてるのかなと。

mimy: そういうところはもう、DJの醍醐味って感じですね。

DJ Foomin: 本当にそう思いますね。

千葉市に企画書を持ち込み、行政の後援でクラブベント「タワパ」を始める

mimy: 今Foominさんが関わっているイベントの見どころなどについて伺ってもよろしいでしょうか。

DJ Foomin: それでは先ほどもご紹介しましたが、2019年からやってる「タワパ」のことを。コロナの前にスタートしたんですけど、2018年に僕がパワーポイントで企画書を作って、ポートタワーというところにアポイント取っていったんです。
最初はもう、綺麗な門前払いでした。建物自体が千葉市の行政管轄で、「いやいやそんなのやったことないし、今後もそんなのできません」みたいな感じだった。

mimy: そこに飛び込んでいったわけなんですね!

DJ Foomin: でも、タワー自体がもう結構年代物で。’87年に建ったのかな。バブルっぽいんですよ。当時は夜景が綺麗な場所で、トレンディドラマっぽいデートで使われるんだろうなみたいな。
それが今は本当に利用者が少なくて、小学生が遠足で行くような施設になっています。

mimy: そうなんだ笑

DJ Foomin: ですね、あとは海外の人がちょっと来るくらいで。千葉に来て仲良くなった友達も子供のとき以来もう30年以上行ってないという話を聞きます。

mimy: そんな感じなんですね。

DJ Foomin: 福岡タワーもそうなんですけど、ああいうシンボルみたいになると、地元の人としては空気のような存在になって目に入らなくなるのかなというのがあって。
でも、その場所でパーティーをやると、自分たちの街の夜景を眺めながらFUJI ROCKやSUMMER SONICに出るようなアーティストを目の前で観ることができるんです。
本当に目の前だからブレスとか聞こえるくらい。近すぎて、アーティストによっては嫌がるほどの距離で生々しく観られる。だからDJ的にも難しいし、アーティストはもっと難しいと思います。
そういう熱量のある現場というのが、今は結構少ないかなというのが東京に来てもすごく感じてて。ここ10年くらいはちょっとDJバブル感があって、DJがメインをやるタイプのフェスが海外から来てますよね。僕にとっては街にもっと音楽が溢れる状態が常に理想で。飲み屋さんに流しの人がいるとか、DJのいるお店に自然に行ったりとか、クラブに限らずそうなれば良いな、そういう街だったら自分が楽しめるなと思ってます。

mimy: ああ、そういうの良いですね。

DJ Foomin: 街に恩返ししたいんです。タワーみたいなものがアイコンになり空気のように目に入らなくなった人たちにとっても、タワパを経験して次の日からまた街の景色や見え方が変わるようになれば、と。
千葉は東京に近いから皆んな東京に遊びに行ってましたよね。でもageHaもなくなっちゃったし、これからますます千葉で遊ぶことが増えればと思うんです。ただ、遊ぶといっても千葉はクラブがないんですよ。本当にクラブと呼べるところは1軒くらいしかなくて。

mimy: そんなにないんですか。

DJ Foomin: 全国によくあるDJバーみたいなのは何軒かあると思うんですけど、でもちゃんと音が出るクラブは少ない。だからそういうフロアでやってる若いプレイヤーの子たちにも還元できるようなことがやりたいです。タワパだと展望フロアを2フロア使えるので、1フロアを千葉にあるクラブに空間プロデュースしてもらい、アフターパーティーをそのクラブでやるという感じで始めました。

千葉市ナイトタイムエコノミー推進支援事業として千葉ポートタワーで開催されるパーティー「タワパ」でDJするFoominさん。2023年夏からは毎月1回開催される予定。

DJ Foomin: コロナになって動かせなくなった際はオンラインでもやってみましたね。関東の大きいフェスでマイクロドローンを飛ばしてるチームが千葉にあるんですが、ドローンの映像をそのまんまオンラインの配信に乗っけるとか。僕からしたらめちゃくちゃ凄いことやってるんすけど、それがどこまで伝わるかはまあ置いといて、でも何か面白いことは常に取り入れようとしています。
今年はタワパも夏から毎月やる予定です。千葉の人が東京に行くとなると多分大体ageHaやVISIONのような大箱だったんですよね。それがなくなってしまったので、毎月レギュラーでタワパというパーティがあれば、千葉の人たちが月に1回は遊びに行く場所ができて、地元で遊んでくれるようになるんじゃないかと。

mimy: 良い流れですね。だから千葉市も、市をあげて一緒にやってくれる感じなんですね。

DJ Foomin: はい。一応千葉市に後援してもらっています。

mimy: 行政がそんなふうにしてくれるなんてなかなか凄いですね!

DJ Foomin: そうですよね。まして僕は北九州の人間だし、友達や親戚がいたわけでもないし、千葉にはなんの縁もなかったんですけど笑

mimy: そこにすっぽりはまったと。
では、今後はもっともっと千葉を盛り上げていくのですね。

DJ Foomin: そうですね。gbと一緒にやるようになってから、単純にクラブDJをやってたときよりもライブの面白さを感じているところなんですが。
僕らみたいにDAWを扱う人間からすると、ライブはパラデータをリアルにピタッと合わせるようなものなので、「いや、すげえな人力で!」って感じですよね。

mimy: わかります笑

DJ Foomin: それって、DJをやってきたような僕でも本当に「ライブって楽しい」と思えるところなんです。
ライブが好きな人・フェスが好きな人・クラブが好きな人というのがそれぞれあったけど、やっぱり結局音楽は全部一緒だから、全部共存していても楽しめるし、同じパーティーの中でそれがあると更に何か新しいものや面白いことも生まれるんじゃないかなとかも思ったりして。

mimy: 相互作用が生まれて。

DJ Foomin: そうなんですよ。

mimy: 厚みが増しそうな感じ。

DJ Foomin: そうなんですよね。何より、僕はもうDJがめちゃくちゃ好きだから、やっぱりどうであっても常にDJがいて、ライブにも負けないっていうところを大事にしたいので、関東に来てライブイベントをやるようになりました。
ライブイベントだからこそ、DJが選曲をちゃんとできることで人を魅了させるという部分が伝われば良いなと思いながらやってます。だから僕はDJカルチャーが一過性のブームで終わらずにいてほしい。
OTAIRECORDのようすけさんとも話してるんですが、PIONEERのDJコントローラーのおかげで随分と裾野が広がってますよね。

mimy: はい、はい。

DJ Foomin: それこそ以前PIONEER DJの人から社内インタビューを受けたんすけど、3万円くらいのDJコントローラーが馬鹿売れしたのは良かったものの、やっぱり皆んなすぐメルカリで売っちゃうみたいな。

mimy:確かに売ってますね。

DJ Foomin: だから、本当の意味でDJカルチャーを深く広くしていくためにはどうすれば良いかメーカーもめちゃくちゃ考えてるし。ようすけさんのような機材屋さんたちもやっぱり考えていろいろなことにチャレンジしてる。mimyさんのsonoみたいなのもそうだし。あとは現場の僕らも、もっともっとやらなきゃいけない、「DJやりたいな」と思ってもらうものを提供できなきゃいけない、という想いでやってます。

mimy: 私は自分ではDJしてないんですが、ただ本当にとにかく音楽が好きだから、こういう音楽を楽しめる場がずっと続いてほしいなと、それだけですね。私なんてほんの小さな端くれなんですけど。

DJ Foomin: いやあ、めっちゃ良いと思いますよ。

mimy: ありがとうございます!大したことはできないんですけど、sonoをいっぱい使ってくれる人が増えて、それでまたいろんな人が現場に足を運んでみたいな連鎖が生まれたら良いなって。
・・・って、ごめんなさい、インタビューなのに思わず自分語りになってしまった!

DJ Foomin: いやあ、すごく良いと思います。sonoには本当、興味あったんですよ。

mimy: ありがとうございます!今日は面白いお話をたくさん聞かせてもらえて嬉しかったです。

DJ Foomin: こちらこそ。今後ともよろしくお願いします。
sonoのパーティーとかできたらいいですね。

mimy: ああ!やりたいですね!!

DJ Foomin: 是非!