• Interview

Creator's File Vol.23 - undertones

sonoを使っているアーティストやDJの皆さんへのインタビュー企画、前回から少し時間が空いてしまいましたが、第23回目となりました。今回は、東京を中心に活動し現在進行形で進化し続けるスリーピースの現代ジャズユニット・undernotesを特集します!
アコースティックとエレクトリックを絶妙なバランスで融合させつつ、エモーショナルでありながらエキセントリックなサウンドを打ち出し、DJやラッパー、モジュラーシンセアーティスト等とのコラボレーションも積極的に行うundernotes。ピアノ・シンセサイザーのsofteeさん、ベースのbasskickさん、ドラムのakaruさんの3名がどのような経緯で集結し、そしてどこに向かおうとしているのかについて迫ります。
2025年12月28日(日)に和製ジャズバンド「SINSUKE FUJIEDA GROUP」のライブのオープニングアクトを務め、2026年1月24日(土)には大塚「地底」でのワンマンライブも予定されているとのこと。ライブ前にこの記事で彼らの情報をしっかりとチェックして会場に足を運んでみてください!

undernotes ライブ出演予定:2025年12月28日(日)SINSUKE FUJIEDA GROUP

piano,synth – softee
bass – basskick
drums – akaru

mimy: ベース担当のbasskickさんは、「JAZZ DAILAZ」のメンバーとしてsonoにイベント投稿をしてくださっていますね。いつもありがとうございます!
今回はundernotesとしてお話をお伺いしますが、このメンバーでいつ頃から活動されてらっしゃるのですか?

basskick: 一年くらいですかね。三人で最初にスタジオに入ったのが去年の6月頃です。
もともとsofteeさんとakaruさんが長年一緒に他のバンド等々で活動されていて、そこに私が加わらせていただいたような形で始まりました。

https://pures.club

basskick: 浅草に「Pure’s」というセッションバーがありまして。現在我々のライブ活動の拠点になっているライブバーなんですが、そこで月一回のジャムセッションイベントが始まったんですね。

mimy: ハウスイベントみたいな。

basskick: そうです。その立ち上げメンバーとして私がお店からお声がけいただいたとき、「ちょっと一緒にやりませんか?」とakaruさんをお誘いしまして。
そこで初めてakaruさんと一緒に音を出して「バンドやりたいね」という話になり、それからakaruさんがsofteeさんを連れてきてくださって。
「三人で何かやってみよう」って言って、音を出してみて「ちょっとやっていこう、乾杯!」みたいな感じです(笑)

mimy: では、最初にセッションしてもう「意気投合!」という流れだったのですね。

basskick: はい。ずっとやってきたかのような、すごくしっくり来た感覚はありました。

mimy: 他の皆さんも同じような感覚を掴まれたのでしょうか?

akaru: うん、ありますね。softeeも多分同じように感じたのだろうと思う。「なんか、良いな」っていうね。

softee: akaruさんから「一緒にやったら面白いそうなベーシストの人がいる」という話を聞いたときは「DJもやっているベースの人ってどんな人なのかな?」と思ったんですけど、初めて一緒にスタジオに入って、しっくり来たのと同時に、寄り添ってくれる感がすごくて(笑)

akaru: そうだね。セッションをするにあたっては「その場の空気が読める」というのが大事な部分だと思うんだけど、その一発目に出した音がそのまま音源にできるくらいのクオリティだったので、「良いな」と。

mimy: それ以降、定期的に集まってセッションを始められたということですか?

akaru: そうですね。それぞれバックグラウンドも趣味趣向もある程度違うので、それをいかに形にするかをスタジオに入って探りながら、ここ一年間やってきました。
オリジナル曲は僕が大体作ってるんですけど、「いい塩梅のところを狙って曲を作っていかないと」っていう感じで。
それぞれの趣味、好きなものを良い感じで混ぜ合わせつつ、お客さんやリスナーのウケを狙いつつ、自分のクリエイティブな部分を妥協しないで盛り込んでやっています。

セッションで生み出され、ライブで変化していく楽曲たち

mimy: 制作のリーダーシップは、どうやって決まっていったのでしょうか。

akaru: 曲に関しては、発想のきっかけとしてセッションをしながら一部のパーツが出来上がり、それから僕のほうでDAWを使って結構がっちりデモを作って「こんな感じでやろう」というものを二人に提供しています。
最終的に形が変わるのは分かってるので、あとはそれぞれのメンバー各々のセンスで色付けしていけば良いかなぁと思っています。

softee: akaruさんが構成からかなりしっかり作ってくださるので、やりやすいというか、そこから「どんな風に上手く自分の色を出していこうかな」ということを考えながらやってますね。

akaru: ライブを重ねていくうちにどんどん固まっていくというか、変化もしていきます。

mimy: 一度作ったものが、更にどんどん成長していくのですね。

basskick: 機材も変わったりします。例えばsofteeさんはシンセイザーも演奏するのですが、新しいエフェクターを導入すると、バンドのサウンドが大きく変わるということがあります。
akaruさんも最近、生ドラムにくっつけられるサンプリングパッドを導入して、そうすると論理的には電子音でもなんでも色んな音が出せるんですよね。生ドラムを使わずにサンプリングパッドだけを使ってトリオで演奏するような形態も柔軟にやっていて。
「これいいじゃん!」とか、「もうちょっとこうしようよ!」とかを、その都度話し合いながら形作っていっている感覚が、自分はすごく面白いと思っています。

mimy: 使う機材によってどんどん表情を変えていくのですね。
「このライブはこれでいくけど、次のライブは別の形でやろう」というアプローチもあるんですか?

akaru: そういったアプローチの変化が一番わかりやすいのは僕かもしれないです。生ドラムがない環境でもパッドを使ってしっかり演奏できるので。

softee: 最近確立しましたね。

mimy: パッドはフィンガードラムですか?

basskick: スティックを持って直接叩くドラマー用のサンプラーというか。ちゃんと叩けるパッドです。

akaru: それにはすごいお世話になってるね(笑)

basskick: 大活躍ですよね(笑)
softeeさんはピアノ以外にシンセサイザーや、結構尖ったノイジーな音色を出される場面もあるんですよ。
akaruさんはもちろん生のドラムも叩くし、サンプルのパッドで色んな音を出すときもある。
それでいくと、自分は基本的にはウッドベースなので、このバンドの中で一番アコースティックな人になっています。アコースティックとエレクトリックがブレンドしている編成ですね。
そういったブレンドを、akaruさんが楽曲デモの中で表してくれるので、演っていて面白いです。あまり他にないサウンドになっているのではないかな、と。

akaruさんが運営しているレコード屋兼レーベル「akaru records」から、サブスクリプションでも配信されている。

mimy: 今までの活動で出来た楽曲はどのくらいあるのでしょうか。

akaru: ライブでやっていない曲も含めたら、10曲ほどですね。

mimy: では、そろそろアルバムにまとめる段階ですか?

softee: ですか?(笑)

basskick: ですか・・・?(笑)

akaru: そうですね・・・ミニアルバムくらいは出来るかな(笑)

mimy: アルバムにまとめる場合、何かしらコンセプトを揃えていくのか、それともアンソロジーのような形になるのか、そういう方向性もこれからきっと考えられるのですよね。

akaru: 本当はある程度「undernotesですよ」という形がある上でリリースできれば良いんですけど。
今は「この三人で何が出来るだろう?」「どういう形であれば最大限の力が発揮できるだろう?」と探っているところなので、これまでに出来上がった曲もそれぞれ違うタイプのものが多いんです。
その中でも「エモーショナルに表現していきたい」とは思っていて。ライブで盛り上げられつつ、感情にもグッと届くようなメロディは、重要視している部分かもしれないですね。

mimy: 聴く人の心を動かすような表現、ということでしょうか。

softee: この「undernotes」というバンド名自体、そういう意味合いもあって。
「その音の裏に隠された感情」というか、エモーショナルな部分、心に響くような部分も表現していきたいという意味が含まれてるんですよ。

「undernotes」のバンド名の由来

mimy: バンド名はすぐ決まったのですか?

basskick: ライブが決まったとき、それまでフワっとした活動だったのが急に「バンド名決めなきゃいけないじゃん!」ということになって(笑)

mimy: 必要に迫られて、バンド名を考えることになったのですね(笑)
ちなみに、この「undernotes」というバンド名はどなたの発案ですか?

akaru: 最終的にはみんなで・・・。

basskick: みんなでアイデアを何個も出して。

softee: そう、たくさんブレインストーミングして。

akaru: 最初違うのになりかけてたけどね。

softee: なりかけてた、そうそう(笑)

basskick: 一旦僕が「やっぱり変えませんか?」と言って、そこからまた選考会議が夜な夜な居酒屋で・・・(笑)

mimy: そうなんですね(笑)
でも確かにユニット名を決めるのは時間がかかりそうですね。

basskick: 結構、他と被るんですよね。
良いと思ったやつは大体被る、「ああ、もう!」みたいな。 で「undernotes」は他にいなかったので(笑)

mimy: 「undernotes」は、三人で話していたら自然に生まれてきた言葉なのですか?

akaru: 最初、僕が出したんですよ。

basskick: そうですよね。それで2個くらいに絞って、最終的に確か・・・僕が字画を占って・・・姓名判断みたいなやつ(笑)

akaru: そうそう!

basskick: 「undernotes」だと、クリエイティビティ最強の字画だったんですよ(笑)

mimy: おお!なるほど(笑)

akaru: 占い担当だもんね(笑)

他のアーティストやDJとのコラボレーション

mimy: 今後のundernotesとしての活動予定をお聞かせいただけますでしょうか。

basskick: 僕がDJでオーガナイズをしているイベントをはじめ、定期的にライブをしたり、遠征なども予定があったり・・・。
あとは、ピアノトリオという性質上、他の方ともコラボレーションしやすいんです。これまでもモジュラーシンセの方やラッパーユニットの方とコラボしてきました。
ゆくゆくはシンガーや管楽器を演奏される方など、色んなところとコラボしていけたら良いなと思っています。
仲間を増やしながら色々な要素を取り込みつつ、その繋がりが広がっていけたら良いですね。

mimy: 「今はundernotesが固まっていく途中段階だ」というお話でしたが、今後アルバムやEPがリリースされた後も、更にその先またコラボレーションの中からひとつの楽曲が別の形に変化するような展開がありそうですよね。

basskick: 実は既にそういうこともやっていて。
サブスクで「Oriental Mechanical City」という曲を配信しているんですが、その曲をイベントでやったとき、モジュラーシンセを使った音楽活動をしているお雑煮くんにゲストで入っていただいたんです。
お雑煮くんが入ったことによって、同じ曲が一段違う次元のアレンジになったという感覚もあるので、また改めて彼を含めてレコーディングする機会があっても面白いですね。

basskick: 後は自分のDJのコネクションもあるので、例えばエディットはDJの方にお願いするなど、そういうコラボレーションは積極的にしていきたいと個人的には考えています。
それからDJ以外にも、ラッパーユニットの「PeachPeachPeach」とも一緒にライブさせていただいたりしていて。undernotesは「ジャズバンド」という枠組みに収まらないような形のバンドになっていると思います。

mimy: undernotesのライブはYoutubeなどで観ることができますか?

basskick: 今年お寺でやったものが上がっていますね。

akaru: 2回目のライブで、いきなりお寺でライブやったんだよ(笑)

basskick: 浅草の「運行寺」というお寺が、音楽イベントとして本堂を貸してくれるんですよ。そこでジャズのバンドやDJが集まるイベントがあった際に出させていただいて。いやぁ、凄かったですね。

mimy: 動画は他に、DJ DENNAIさんのチャンネルにも上がってますね。

basskick: DENNAIさんも以前僕らのライブに出ていただいたんですよ。それもスクラッチで入っていただいて。

mimy: DENNAIさんは、basskickさんが加入しているDJ集団「JAZZ DAILAZ」のリーダーですよね。
その周辺の人たちとコラボするのも楽しそうです。

softee: 楽しいですね。毎回ライブに出させてもらう度に、自分の弾き方や「こうやったらお客さん盛り上がってくださるんだ」ということが見えてきて、undernotesは新しい発見がいっぱいあるバンドです。
これからもっと色んな場所で演奏したいなっていうのがあって。個人的には箱に捕われず、たとえばフェスのような空が広い場所でやってみたいです。
9月に出た定禅寺ストリートジャズフェスティバルのような場所とか。より個人的な話をすると、「海に近い場所で演奏したいな」っていうのはすごくありますね。

akaru: 曲は海っぽくないけどね、地下っぽい(笑)

softee: まあ、海っぽくないけど(笑)
なので、そういうシーンにも合うような曲や、ちょっとアンビエントな感じの曲もやっていきたいというのはありまして。
すると、それにうまく合うような新しい機材も探してみたりとか、やりたいことはどんどん増えてきます。

akaru: あとは、とにかく自分たちのオリジナル曲のクオリティを上げていきたいです。
三人という本当にミニマルな形態の中で、最大の表現を出来たら良いなという思いがあります。
極端なことを言うと、最大のパフォーマンスができるのであれば、僕がドラムを叩かなくても、basskickがベースを弾いてなくても、softeeが鍵盤弾いてなくてもいい・・・まあ、現実問題そうはならないか。それぞれの慣れた楽器が一番良いだろうし(笑)
ただ、「映像が浮かび上がるような曲を作りたい」というのは、意識の中にあるかもしれないです。
デスクトップ上で曲を作るぶんにはいくらでも出来るので、それを実際に三人のライブで表現できるように、ギリギリのところを攻めていきたい。

mimy: undernotesはトリオ編成ですが、二人だとある程度予想出来るものが、三人になった途端、不確定要素が増えて予想が難しくなる。そういう「どっちに進むのかな」という面白さがありそうですね。楽しみです。

akaru: 二人だと振り切れる部分があるんですが、三人となると、やっぱりそれぞれの楽器が重要視されていくし、別の見方をするとそれは強みでもあります。
役割分担として僕がやる仕事は「制限がある中でやる」ことだと思っています。
変な話、ドラムを叩いてる僕が曲を作っているのもおかしいですよね(笑)

mimy: そう、ドラマーさんが曲を作るのは珍しいパターンですね。

basskick: YOSHIKIだ、YOSHIKI!そろそろ首にコルセット巻きはじめたりして(笑)

mimy: 何が起こるかわからないですね。これからもundernotesは色々なものが飛び出しそうだという期待が膨らみます!

ライブのお知らせ

basskick: 12/28にSINSUKE FUJIEDA GROUPという和製ジャズバンドのオープニングを務めます。
1/24(土)には大塚「地底」にてワンマンライブも予定しておりますので、是非遊びにきてください。
皆様と会場でお会いできるのを楽しみにしています!

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