• Column

美女ジャケハンター第13回 美女の美しさは「切なさ」にあり!


         

私が所有している美女がジャケットに映ったレコード、通称「美女ジャケ」を
毎週捕獲(購入)した順番にご紹介しています。

そろそろ捕獲した順番通りにいきましょう!今回は「美女ジャケハンター」でもお馴染みレス・バクスターの「Love Is Blue」をご紹介します。

         

           

▶︎「Love Is Blue」について

Les Baxterの「Love Is Blue」(1968年リリース)

1. LOVE IS BLUE
2. WATCH WHAT HAPPENS
3. KENTUCKY WOMAN
4. SUMMER RAIN
5. BEAUTIFUL PEOPLE
6. FOR LIVE LIFE
7. I SAY A LITTLE PRAYER
8. IN AND OUT OF LOVE
9. FREE AGAIN
10. A BANDA

ポール・モーリアの「Love Is Blue」とよく間違われますが、実はアンドレ・ポップが1960年代に作った曲です。この「Love Is Blue」をメインに、当時のヒットソングをカバーしたイージー・リスニングとソフトロックの狭間を行くようなアレンジが施されたアルバムです。

1960年代後半のレス・バクスター作品はコーラスが入った曲が多いですが、「Love Is Blue」もまたコーラスが効果的に使われています。

            

                

▶︎「Love is Blue」と私

↑我が家の「Love Is Blue」です。再発盤ですが、ネットで掲載されているオリジナル盤の写真より色が明るい印象です。

         

レス・バクスターについてもっと知りたい!と思っていた頃、とある配信で「Love Is Blue」の存在を知りました。
何が流れてたかは忘れてしまいましたが、とにかくジャケットにうっとり。
どうしてそんな憂いな表情をしているんだ!?
流れてた曲とジャケットが見事にマッチしています。コレは他の曲も聞きたいじゃないか!

レス・バクスターはレコードショップでほとんど見かけないので
ネットで調べて捕獲する事が多いです。検索がヒットしやすいのはオークション。この作品もオークションで落札、送料込み1,800円で捕獲しました。

後に、「Love Is Blue」は再発盤もリリースされているからか、よくオークションで出回っている事が分かりました。
おそらく、レス・バクスター作品は代表的な「エキゾチカ」のラインナップか、「スペース・エイジ・ポップ」の様な宇宙を題材として作った音楽ジャンルの作品が貴重とされているからだと思います。
1960年代後半のカバーアルバムは比較的に安価で手に入れやすいです。

しかし、先ほども書きましたがソフトロック、特にバート・バカラックの様な楽曲が好きだとハマる作品かと思います。実際にこのアルバムでバート・バカラックの「I SAY A LITTLE PRAYER」をカバーをしており、本家より可愛らしいアレンジになっています。

私がバート・バカラックを追いかける様になったのも、この「I SAY A LITTLE PRAYER」がきっかけです。この曲の話をしていたところ、知り合いから「バート・バカラックもハマると沼だけど絶対好きだと思うよ」と言われ、なんとなくレコードショップやレコード市に行っては見つけて捕獲していました。

翌年、バート・バカラックが亡くなられた事でメディアが特集を組み出し、ちゃんとバート・バカラックが作った曲たちに触れていく事になります。
レス・バクスターが「I SAY A LITTLE PRAYER」をカバーしていなければ、私のムードミュージック好きは「エキゾチカ」止まりだったでしょう。

作曲家たちがお互いの曲をカバーしている事で、知らなかった作曲家の作品やアレンジの特徴を芋蔓式に知る事ができ、ムードミュージックの扉がどんどん開かれていく。ムードミュージック、魅力の一つだと思います。

オールカバーアルバムだからか、この作品はサブスクリプションではない様です。

「Love Is Blue」はYoutubeで全曲確認する事が出来ます。
全曲通しても25分ない、とても短いアルバムですので冒頭の「Love Is Blue」だけでもアレンジ具合を聞いてみると面白いかと思います。

このアルバム、一歩間違えると「スーパーで流れてそうな音楽」のギリギリを攻めた様なアレンジのため、聞いてて香ばしさが感じられるのも魅力の一つです(笑)
100%格好いいだけが音楽ではありません。色んな用途や役割があります。特にムードミュージックはより色んな角度からツッコめる程、幅広い用途を担っている音楽ではないでしょうか。

Share This Post