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美女ジャケハンター第6回 ヒットメーカーと美女ジャケ


                

私が所有している美女がジャケットに映ったレコード、通称「美女ジャケ」を
毎週捕獲(購入)した順番にご紹介しています。

2023年も残り2週間ほどになりました。
近年、音楽家たちの訃報が続き時代が変わるんじゃないかと感じる事が多いですが、今年は特に多かったかと思います。

ムードミュージックやサウンドトラックがお好きな方は
「バート・バカラック」の訃報に驚いた1年ではなかったでしょうか。
2023年が終わる前に1枚でも多くバート・バカラックの作品をご紹介したい!
と言うことで、今回は「バカラックの華麗な世界」についてご紹介します。

          

            

▶︎「バカラックの華麗な世界」について

バート・バカラックの「バカラックの華麗な世界」
発売年不明

1. 汽船と船と飛行機と
2. マイ・リトル・レッド・ブック
3. 恋するハート
4. オールウェイズ・サムシング・ゼア・トゥ・リマインド・ミー
5. タルサから24時間
6. ウォーク・オン・バイ
7. ワイブズ・アンド・ラバーズ
8. ドント・メイク・ミー・オーバー
9. ブルー・オン・ブルー
10. 私を悲しませないで
11. 何かいいことないか子猫ちゃん

            

ジャケットの裏面などに発売年の記載がない作品です。
しかし、収録内容が

1966年にリリースされたこちらのアルバムと似ています。
曲数の増減、曲順の差はありますが、おそらく「HIT MAKER!」リリース後に日本盤としてビクターからリリースされた作品だと思われます。下段の曲名の記載がほぼ同じです。
調べているうちに、このジャケット以外にも「HIT MAKER!」のタイトルで2種類ほどリリースされている事が分かりました。

実際に1967年リリースとして販売されているレコードショップもありました。
おそらく1967年発売の作品?
しかし70年と書かれている資料もあるため真相は定かではありません。
バート・バカラック自ら指揮するオーケストラとコーラス隊で演奏した曲が収録されています。

追悼番組で色んな方がバート・バカラックの作曲術や、専門的な話をされていましたが、バート・バカラックのメロディはとても特徴的で、その特徴的なメロディを別の曲でも使っている事があるそうです。

だから実際にディオンヌ・ワーウィックやカーペンターズがバート・バカラックの作った違う曲を歌っていても、楽器で主旋律のメロディのみをなぞっていても、すぐにバート・バカラックの作品だと分かるんだなぁと思いました。
メロディのリユースをしていても、小節やアレンジで全く別の曲にしているから凄い!

「美女ジャケ」ではないので、このコラムには登場しませんが
エルヴィス・コステロと共作でリリースしているアルバム「Painted from Memory」が個人的にこの現象が分かりやすく確認出来ると思います。
どことなく曲の速さやメロディラインは似ているのですが、絶妙に違う素敵な曲が並ぶ。甘いメロディラインがエルヴィス・コステロの声に絶妙にマッチした、素晴らしい作品です。

       

        

▶︎「バカラックの華麗な世界」と私

↑我が家の「バカラックの華麗な世界」。多少ジャケットにダメージはありますが、楽曲と美女ジャケの素晴らしさは十分伝わる一品です。

       

この作品を捕獲しようと思ったきっかけは、このコラムに何度も登場している
レス・バクスター 1968年の作品「Love Is Blue」です。
このアルバムに「I Say A Little Prayer」のカバーが収録されており、これをきっかけにバート・バカラックを見つけ次第捕獲してきました。

意識して探し始め、最初に発見したのはタワーレコード渋谷店のUSED商品。
2種類あったバート・バカラックのUSEDレコードのうち、こちらをチョイス。
当時は、バート・バカラックについてよく分からなかったので
少々状態は気になりますが「美女ジャケ」の方を選びました。
早速聞きましたが、綺麗なメロディラインだぐらいにしか感じず、バート・バカラックの良さにピンと来ませんでした。去年秋の出来事です。

今年の2月に亡くなった際に、あちらこちらで特集が組まれバート・バカラック作曲の作品を聞く機会が増えました。

「あれ?この曲聞いた事がある・・・バカラック作曲なのか。え、これもバカラックの作品なの!?」

と、身近にバート・バカラックの作品があることに今更気付いた訳です。
そして私は既にバート・バカラックのカバーが入ったレコードを何枚か所有していた事に驚きました(笑)

そこからバート・バカラックの聞き方が一変。
今では偶然買いではなく意思を持って「この作品が欲しい」と意図的に集めるようになりました。

バート・バカラックの曲は、彼の浮き沈みが激しい人生の中で抱えてきた様々な感情が昇華されて作られているので、彼の曲に寄り添う言葉たちは重要な役割を果たしていると思うのです。
全ての歌詞の意味を把握して聞いている訳ではないので次なるステップはそこ。特にハル・デヴィッドが作詞した曲ぐらいはせめて理解したいと思っています。

サブスクリプションに「HIT MAKER!」のアルバムがあるのを発見しました。宜しければこちらを聞いてみて下さい。
最近バート・バカラックの自伝を少しだけ読み進めたのですが
曲を作ってもムーブメントや色々な力により、意として作った内容と全く違うアレンジで世に出る事が多い。
だからこそ自ら指揮をし、時に歌って作られた作品はバート・バカラックが考える本来の曲の姿が表現されているかもしれません。        

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