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美女ジャケハンター第4回 1969年と美女ジャケ


          

私が所有している美女がジャケットに映ったレコード、通称「美女ジャケ」を
毎週捕獲(購入)した順番にご紹介しています。


前回までの美女は、草原で傘を持っていたり、ボンゴやパーカッションに
うっとりしていた訳ですが
決してトラディショナルな環境にばかり身を置いている訳ではありません。
「スペース・エイジ・ポップ」という音楽ジャンルでの「美女ジャケ」は
「宇宙服」を着て宇宙に飛び立っていますし、あらゆる環境の「美女ジャケ」は存在します。

今回ご紹介するのは、モーグシンセのムーブメントに半ば便乗したか、
1969年にリリースされたレス・バクスターの「MOOG ROCK」です。

          

          

▶︎「MOOG ROCK」について

Les Baxter「MOOG ROCK」
1969年リリース

1. Borodin – Nocturne
2. Rachmaninoff – Prelude In C# Minor
3. Fantasie Impromptu
4. Rachmaninoff – 2nd Piano Concerto
5. Grieg – Piano Concerto
6. Borodin – Polevitzian Dance
7. Chopin – Prelude In E Minor
8. Claire De Lune
9. Bach – Prelude In C
10. Chopin – Prelude In E

         

1968年にリリースされた「Switched-On Bach」の影響か、翌年リリースされているのモーグシンセで制作した作品数はとにかくあり、その多くは「美女ジャケ」なのです。
もちろんレス・バクスターもこの波に乗っております。
「Switched-On Bach」同様、クラシックの名曲をモーグシンセで演奏しているのですが
更にベース・ドラムを加え、ロックテイストにする事で何重にもトレンドを取り入れようとした作品です。

レコードの裏面の解説を翻訳してみましたが
モーグシンセについての説明と、
現代的なテイストを与えるためロックやラテンビートを追加していると説明がありました。
時代の流れか、レコード会社の方針か分からないのですが、
1950年代のキャピトル・レコードの作曲家時代に比べ、裏面の文章が多少フランクになっているのが気になります。

                   

               

▶︎「MOOG ROCK」と私

↑我が家の「MOOG ROCK」です。ジャケット状態はそれほど良くないですが、美女はしっかり確認出来ます。盤面はとてもキレイ。

こちらも、内容をそこまで把握していないのに購入してしまった作品です。
今も変わりませんが
持っていないレス・バクスターの作品は無条件ですぐ捕獲しております。
そろそろコンプリートするかと思いきや、リリース枚数が相当多いので
先はまだ長そうです(笑)

前回ご紹介した「Skins!」に比べ
そこまでギョッとする内容ではなかったですが、
クラシックをリリースしているレス・バクスターは少し新鮮な気がしました。
この作品はDJをする際も時々使用しますが、ムードミュージックより
スピリチュアル・ジャズなどと一緒に流すことが多いです。

このアルバムを購入したのがきっかけで、モーグシンセのレコードばかり
サブスクリプションで聞いていた時期もあります。
8曲目 「Claire De Lune」と冨田 勲さんの「月の光」を聞き比べていた事を思い出しました。
リリース時期が5年しか変わらないのに
この2曲を聞き比べると、モーグシンセが進化している事がよく分かります。

ちなみに冨田 勲さんの「月の光」のジャケットはアンリ・ルソーの絵が使用されているバージョンがあります。
見えるか見えないかは置いといて、こちらもルソーにとっては「美女」を描いているので、ある意味「美女ジャケ」です(笑)

この2曲を聴き比べてみるとこの5年でどれぐらいテクノロジーが進んだか感じられるかも!?

ジャケットについて触れてませんでしたね。男性に抱きしめられて、花火に囲まれているこの構図。
あまりにシュールすぎて意図が汲み取れない(笑)
恐らく2人の愛が燃え上がり「Light My Fire」と言わんばかりのシチュエーションなのでしょう。モーグシンセやテクノロジーの進化で作られた作品の雰囲気はジャケットに全然醸し出されていません。
構図などにモチーフがあるんだと思うのですが、私の知識もまだまだ。
が、間違えなくこちらは「美女ジャケ」です。

         

補足ですが、今回モーグシンセのアレコレを調べるまで
私は「Switched-On Bach」の存在を知りませんでした。
このコラムを書いている期間に
普段から100円レコードを探究されているDJの方にお会いする事があり、
彼から「Switched-On Bach」の話をされて相当驚きました。
話題がシンクロしたという意味でも、
100円レコードコーナーの常連盤だという意味でも(笑)

こちらのDJさんから「美女ジャケ」のレコードを数枚譲り受けたばかりなのですが、
「今度は「Switched-On Bach」あげますね」と言ってくださっているので
その際は手厚くお礼をさせていただき
DJの際も「Switched-On Bach」を手厚めに回そうと思っている今日この頃です。

美女ジャケではないので、残念ながらこのコラムに登場する事はありませんが
DJをさせていただく際に存分に回してると思いますので
時々「Switched-On Bach」を確認しに遊びに来てみてください(笑)

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