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美女ジャケハンター第22回 ムーグでムードを奏でる!名盤美女ジャケ 


       

私が所有している美女がジャケットに映ったレコード、通称「美女ジャケ」を
毎週捕獲(購入)した順番にご紹介しています。今回は順当にいくとまたまたレス・バクスターのご紹介になってしまいますので、順番を前後させて
ELECTRONIC CONCEPT ORCHESTRAの「MOOG GROOVE」をご紹介します。

       

       

◆「MOOG GROOVE」について

ELECTRONIC CONCEPT ORCHESTRAの「MOOG GROOVE」(1969年リリース)

1. Aquarius
2. Oh Happy Day
3. Hey Jude
4. Both Sides Now
5. Grazing In The Grass
6. Feelin’ Alright
7. Penny Lane
8. Atlantis
9. Rock Me
10. Windmills Of Your Mind

      

ジャズピアニストであり、作曲家のエディ・ヒギンスがムーグ・シンセを弾いたカヴァー・アルバムです。ちなみにELECTRONIC CONCEPT ORCHESTRA名義でリリースされているのはこの1枚だけ。
ムーグ・シンセ作品の元祖「Switched-On Bach」リリース以降、ムーグ・シンセを使った作品が次々と作られましたが、タイトルに「GROOVE」を謳っているだけあり非常にグルーヴィで聞きやすく、ジャズピアニストの細かなアプローチが際立つ楽曲が多いので、レアグルーヴ盤としても人気があります。

         

       

◆「MOOG GROOVE」と私

↑何故か正面から撮っている写真が見当たらないので、今回は斜めからターンテーブルと共に眺める美女をお楽しみ下さい。

  

私がムーグ・シンセを使ったムードミュージックにハマり始めた頃、Spotifyで発見した作品です。まずはこの美女ジャケに一目惚れ。
そして冒頭の「Aquarius」の格好良さに心奪われ、しばらく永遠リピート再生していた時期がありました。比較的捕獲しやすい作品ですが、タイミングが悪く捕獲するまでに半年かかりました。

この作品を知ってる方と話すと必ず出てくるのは
「冒頭の「Aquarius」が圧巻だ」という事と
「ジャケット左側The Beatlesのポスターは無許可で掲載しているのでは?」という疑問です。時代は1969年。まだまだ規制が緩い頃だったからこそ、権利問題に引っかからずにこの美女ジャケが無事誕生したんだと思います。

どうしても「Aquarius」イントロのクオリティの高さと、歌部分に入ってからのパワフルさに感動するからか、他作品の話がそこまで出てこないですが
「Grazing In The Grass」のファンキーなグルーヴの捉え方や音色のセレクトにも注目して聞いて欲しいなと思います。
「Penny Lane」が他カバーに比べて香ばしさが半減していて、ムードミュージックのカバー作品なのに格好良い仕上がりになっているのにも注目していただきたいです。

しかし、キャノンボール・アダリーやビル・エヴァンスたちと共演した実力者。楽器が変われど、カバーといえど、捉え方や音の重ね方が他のムードミュージックと全然違います。

Spotifyもありますので是非聞いてみて下さい。そして「Moog」で検索すると、60年代後半にリリースされた他ムーグ・シンセ作品も聞けます。聞き比べていただくと、他作品よりグルーヴィさが抜きん出ている事が確認出来ます。

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