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美女ジャケハンター第15回 香ばしさと美女ジャケの関係性


私が所有している美女がジャケットに映ったレコード、通称「美女ジャケ」を
毎週捕獲(購入)した順番にご紹介しています。

今回は‎エセル・アザマの「Exotic Dreams」をご紹介します。

▶︎「Exotic Dreams」について

ETHEL AZAMAの「Exotic Dreams」(1959年リリース)

1. Ringo Oiwake
2. Two Ladies In De Shade Of De Banana Tree
3. Shady Lady Bird
4. Lazy Afternoon
5. Friendly Island
6. Green Fire
7. Kawohikukapulani
8. Speak Low
9. Montain High, Valley Low
10. Happy Talk
11. Nightingale
12. Autumn Leaves

米軍向けのナイトクラブでスタンダードナンバーを歌っていた
エセル・アザマが、同じナイトクラブのバンドリーダーだったマーティン・デニーや、ピアニストのポール・コンラッドの協力によってリリースされたデビュー作品です。

▶︎「Exotic Dreams」と私

↑我が家の「Exotic Dreams」です。再発盤ですが鮮やかな「美女ジャケ」がそのまま再現されています。

実は昨年、1番ターンテーブルに置いた作品でした。DJプレイ時も、家でもよく聞きました!

特にM12.「Autumn Leaves」のカバーは、じわじわ日本語発音の違和感に気付いてしまう過程がグッときます。秋を知らないハワイの歌手、エセル・アザマが切なく歌う違和感がたまりません。
じっくり聞くと後ろで鈴の様な打楽器が「シャリンシャリン」鳴っているのですが、絶妙にタイミングがズレているのもまたニヤけてしまう(笑)

ちなみに昨年1番DJプレイで使用したのは「Autumn Leaves」でした。

最近は彼女の「Speak Low」もプレイするのですが「愛を囁くときは優しく耳元で」的な内容をハツラツに歌ってくれる辺り、若さがみなぎってて良いじゃないですか!内容との違和感もまた作品に香ばしさを与えています。
(リリース当時、エセル・アザマは25歳です)

そう言った、要所の「違和感」とエセル・アザマの「可愛いらしさ」が感じられる作品だと思います。
ワイヤーアートと遠近法で表現したジャケットの仕上がりから、エセル・アザマを「流行もの」として売り出そうとしていた背景が伝わってきます。

マーティン・デニー同様
女優のサンドラ・ワーナーがを起用した美女ジャケのため、権利関係でジャケットがすり替えられているのだと思いますが、違和感の面白さとエセル・アザマのキッチュさはサブスクリプションでも十分に堪能出来ます。

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