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きまぐれライトメロウ(第1回) ~AOR篇

趣味で集めた映画や音楽のコレクションから、名盤やレア盤をご紹介していきます。今回は AOR篇の第1。最近よく耳にするこのジャンル、みなさんはご存じでしょうか?

AORについての細かい話はさておき、今回は 初心者にもおすすめの名盤 をご紹介します。

AORってなに?

と、言いつつも、まずは簡単に。AOR(Adult-Oriented Rock) とは、ソフトロックやフュージョン、アーバンロックなど、耳心地の良い大人向けの音楽を指します。実は、AORというジャンルは海外には存在せず、日本独自の呼び方 なんです。稀にAORのAをAlbumと云ったりもします(ここはまた改めて)

そんな、AORですが、諸説ある中ブームの火付け役とされるのが、1980年代初頭に発表された田中康夫氏の小説『なんとなく、クリスタル』。この作品で紹介された楽曲が、当時の邦楽にはない、洗練された洋楽の魅力を日本のリスナーに少しずつ広がっていきました。

ただ、AORのアルバムは「1、2曲は良くても全体のバランスがいまいち」ということも少なくありません。聴き込むほどに魅力が伝わるジャンルなので、今回は 数多い対象のアルバムの中から、AOR初心者にも楽しめる2枚のアルバム を選んでご紹介します。

AORを語る上で欠かせない2枚の名盤

『Christopher Cross』クリストファークロス(1979) 

南から来た男
邦題タイトル『南から来た男』

クリストファー・クロスといえば、「ニューヨーク・シティ・セレナーデ」(原題:”Arthur’s Theme (Best That You Can Do)”)が有名ですが、AORの世界では デビューアルバム『Christopher Cross』こそが代表作 です。

このアルバムは、AORの人気を決定づけた1枚とも言われています。1979年のデビュー作で、翌1980年の グラミー賞主要3部門を含む5冠を達成。

最優秀アルバム賞

最優秀新人賞

最優秀レコード賞(“Sailing”

最優秀楽曲賞(“Sailing”

最優秀アレンジメント賞(“Sailing”

新人で主要3部門を制覇したのは クリストファー・クロスが史上初 で、男性アーティストとしてはいまだに破られていません。(ちなみに、女性ではビリー・アイリッシュがこの記録を達成しています。)

音楽的には、聴きやすいロックとしてのAORの王道。アレンジの巧みさや、参加ミュージシャンの技量に注目して聴いてみるのもおすすめです。

『Bobby Caldwell』ボビーコールドウェル(1978)

イブニングスキャンダル
邦題タイトル『イブニングスキャンダル』

AORを語る上で欠かせないもう1人が ボビー・コールドウェル。彼のデビューアルバム『Bobby Caldwell』は、クリストファー・クロスの作品と、比べると地味な作品ではありますがAORの名盤です。

クリストファー・クロスが 「王道のアーバンロック」 なら、ボビー・コールドウェルは 「都会的なアーバンメロウ」。商業的には大ヒットしなかったものの、アルバム全体のバランスが良く、非常に聴きやすい作品です。

「落ち着いた雰囲気で音楽を楽しみたい」「都会的なムードに浸りたい」という人には、このアルバムがぴったり。個人的にも大好きな1枚です。

最後に

いかがでしたか?今回は AORの黎明期である1970年代後半にリリースされたデビューアルバム を厳選して紹介しました。まだ聴いたことがない方は、ぜひ手に取ってみてください。AORは、聴くシチュエーションによって楽しみ方が変わる のも魅力のひとつです。


・季節や時間帯に合わせて聴く

・ドライブ中や室内でBGMとして流す

・晴れの日、曇りの日、雨の日で選ぶ

こんなふうに、気分やシーンに合わせて音楽をセットするのも楽しいですよ。

また、AORファンの間では 「名盤なのに配信されていない」「CDが廃盤になっている」 作品も少なくありません。そんな 隠れた名作も今後紹介していく予定 なので、楽しみにしていてください。

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