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美女ジャケハンター第71回 人魚の微笑みに撃ち抜かれて1年!20分潜りっぱなしの美女ジャケ攻略記

私が所有している美女がジャケットに映ったレコード『通称:美女ジャケ』を紹介しています。
今回はLEO DIAMOND AND HIS ORCHESTRAの『SKIN DIVER SUITE AND OTHER SELECTIONS』をご紹介します。

    

◆『SKIN DIVER SUITE AND OTHER SELECTIONS』について

LEO DIAMOND AND HIS ORCHESTRA『SKIN DIVER SUITE AND OTHER SELECTIONS』(1956年リリース)

1. The Skin Divers
2. April Again
3. Melinda
4. Wendy

    

自作の特殊ハーモニカを自在に操る演奏家であり作曲家でもあるレオ・ダイアモンドが、1956年に発表した異色の名盤です。本作は、スペース・エイジ・ポップやエキゾチカ、モンド・ミュージックといった音楽の文脈において、現在も高く評価され続けています。

アルバム最大の聞きどころは、A面全体(約20分)で構築された表題曲『M1.The Skin Divers』です。この楽曲は、シュノーケリングを楽しむ爽やかな海面から、スキューバダイビングで神秘的な深海へと深く潜り、海底に息づく珍しい生物たちと出会っていく過程をドラマチックに描いた大組曲。一方でB面に目を向けると、対照的に親しみやすい短い3曲が並び、アルバム全体に見事なコントラストを演出。海底の岩場で微笑む人魚を描いたジャケットのアートワークも秀逸で、音と視覚の双方から妖しいエキゾチシズムを際立たせています。

ブルースやフォークの文脈が主流だった当時のハーモニカ演奏において、フル・オーケストラと効果音を対等に組み合わせ、映画的な物語性を提示した彼のアプローチは極めて異例なものでした。その独特なサウンドは「シンクロナイズド・スイミングや宇宙ロマンス映画、あるいは史劇のサントラのようでもある」と評され、キッチュで甘美な魅力を湛えた、ハーモニカをフィーチャーした音楽史に残る代表的大作として親しまれています。

       

◆ 『SKIN DIVER SUITE AND OTHER SELECTIONS』と私

大好きなDJの配信で偶然耳にし、楽曲はもちろんジャケットのアートワークにも一目惚れした作品。通常なら海外通販サイトを頼りに高額な送料を払ってでも捕獲するところですが、近年の送料高騰はもはやレコードが買えてしまうほどのレベル……。ここはグッと我慢し、国内レコードショップのウォントリストへ登録して吉報を待つことに。半ば諦めかけていた約1年後、入荷通知が届き即座に捕獲しました。

針を落としてみると、期待を遥かに超える素晴らしさ!A面の『M1.The Skin Divers』は、まる映画鑑賞しているようなドラマ性と、どこか懐かしいカートゥーンアニメを眺めているような安心感が同居する傑作。当初は「20分にも及ぶイージー・リスニングをフロアでどう流すべきか」と頭を悩ませたものの、ロングセットの際にお手洗いに立つ時間や、お客様と歓談する貴重なインターバルに大活躍。ブースを空けていてもフロアの空気感を損なわず、極上の世界観を保ち続けてくれる頼もしい相棒となってくれました。

今回、原稿執筆にあたって再度聞き直しましたが、B面の味わい深さにも改めて感動。『M3. Melinda』が醸し出す甘美なメロディとストリングスが、心を満たしてくれます。ふと頭をよぎったのは、ピンク・フロイド『原子心母』のB面。大作組曲を配したA面と、秀逸な短い曲が並ぶB面という対比の構造が見事に重なりますね。

      

サブスクリプションでもお楽しみいただけます。
ちょうど本日、2026年8月13日は新月。連休のふとした合間や夏の疲れを感じる夜には、新月浴と共に20分間の音世界へ身をゆだね、しばし現実を離れてみてはいかがでしょうか。

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