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美女ジャケハンター第70回 「むやみな捕獲は家庭の危機!」白熱の家族会議を勝ち抜いた、ブラジル産・魂のシャウト美女ジャケ

私が所有している美女がジャケットに映ったレコード『通称:美女ジャケ』を紹介しています。
今回はTULIPA RUIZ (トゥリッパ・ルイス)の『HABILIDADES EXTRAORDINARIAS』をご紹介します。

    

◆『HABILIDADES EXTRAORDINARIAS』について

TULIPA RUIZ『HABILIDADES EXTRAORDINARIAS』(2022年リリース)

1. Samaúma
2. Estardalhaço
3. Pluma Black
4. Kamikaze Total
5. Novelos
6. Habilidades Extraordinárias
7. Não Pira
8. Acho Que Hoje Mesmo Eu Dou
9. Vou Te Botar No Pau
10. Kamikaze Total (Vinheta)
11. O Recado da Flor

    

サンパウロ出身でラテン・グラミー賞受賞歴を持つシンガーソングライター兼イラストレーター、トゥーリッパ・ルイスの約7年ぶりのスタジオ・アルバムで、初のワールドワイド・リリース作品です。
タイトルは、彼女が米国ビザ面接時に受けた「あなたの特別な力は何?」という質問に由来しており、自己肯定や不確実性への向き合い方が作品全体のテーマとなっていて、実兄グスタヴォ・ルイスのプロデュースのもと、ユーモアと切実さを行き来する歌詞を通じ、痛みや社会の圧力を受け止めながら前へ進む姿勢が力強く描かれています。

アナログ・テープ録音による生々しく温かみのある質感の中に、ポップス、MPB、サイケロック、ファンクが鮮やかに溶け合いグルーヴがシームレスに融合。ジョアン・ドナートとのデュエット『M11. O recado da flor』では、フェンダー・ローズの温かな音色が、彼女の輝かしいボーカルと見事に調和しています。
明るさの中に深い内省と解放感を両立させ、ブラジル本国でも高い評価をもって迎えられた21世紀の傑作です。

   

◆ 『HABILIDADES EXTRAORDINARIAS』と私

昨年、DJで必要なレコードを手当たり次第に捕獲していたら、あっという間に破産寸前に……。家族に多大な迷惑をかけてしまいました。それがきっかけで、最近では「どんなレコードを捕獲すれば、DJの時により良い雰囲気を演出できるか」について、家族会議が繰り広げられることが増えました。
飲食店で偶然耳にした際、「すごく雰囲気がいい」と教えてもらった本作も、家族会議から決定した1枚。ちょうど再発盤が出たばかりのタイミングだったため、迷わず即捕獲しました。

実際に針を落としてみると、ワールドミュージックの豊かな雰囲気をまといながらも、メロディラインがとても美しく心地がいい!楽曲のアクセントとして感情が溢れ出るシャウトも、どこかロックテイストの味わいがあって非常に面白いです。
とはいえ、ラウンジDJの際に流すのは、『M1. Samaúma』『M4. Kamikaze Total』、そしてタイトル曲である『M6. Habilidades Extraordinárias』のような、シャウトなしの落ち着いた楽曲たち。感情豊かなシャウトありの曲を、いかにしてラウンジの雰囲気に組み込んでいくか、工夫がまだまだ足りていないと痛感する日々です。

「怖くても進む」「少数派でも自分でいる」という揺るぎない姿勢を、少し荒々しく、でも洒落た言葉で歌い上げる曲たちは、長時間のDJプレイで軸がブレそうになる私を強く勇気づけてくるので、お守りのように必ずレコードバッグに忍ばせています。ポルトガル語で歌われているため、その熱いメッセージが直接伝わるお客様が限定されるというのも私だけの密かな楽しみだったり。

      

サブスクリプションサービスでもお聞きいただけます。
上記でご紹介した楽曲以外にも、これからの季節にぴったりな心地よい曲がたっぷりと詰まったアルバムです。 特に、美しいメロディの中に歌の感情を爆発させるようなシャウトが響く『M5. Novelos』は、今夜のような綺麗な満月の夜にピッタリかもしれません。

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