音楽に関する記事を書かせて頂けるというので、どういう類の事を書いていこうかとかなり長期にわたって考えていました。
テーマを何かに絞ってそれに沿った内容にするにはテーマ選びが大事だし、そして、そのテーマをずっと何にするのかというのを思案していました。ですが、そうした方向性だと何か自由度が失われる気がしたし、そうすると結局自分で決めたフォーマットに縛られて大して記事を上げられなくなってしまうと思いました。なので、本当にフリーフォーマットで、かつノンジャンルに書いていこうと決めました。sono musicはdance musicに関するサイトなんですが、それにこだわらなくても良いというご許可も頂いたので自由に書いていこうと思います。よろしくお願いします。
私自身technoをよく聴きますし、technoを作っていたりもします。ですが、それ以外の音楽も聴くし、それ以外の音楽を作ったりもしています。dance musicが好きな方もおそらくそれのみを聴いて生きている方ばかりではないと思います。dance musicしか受け付けない時期もあるし、逆にシーケンス的なものを一切聴きたくないなという時期もあります。自分の中の有機的なものと無機的な部分を程よく調整してくれているのがdance musicだと思うし、たくさんあるジャンルの1つというふうには自分は捉えていません。すごく大事にしているエリアの音楽です。であるが故にそれ以外のものも排除せずに満遍なく触れていきたいと考えました。
こう書くとだいぶ風呂敷を広げたようにも感じますが、詰まるところ自由に書いていきますという事です。文体も今は「です・ます」調で書いていますが、急に「である」調で書くこともあろうかと思います(笑)。
さて、本稿のタイトルに「抽象的な概要」と書きましたが、今回は今後大体こういうことを書いていくよ、ということと最近ぼんやりと考えていたことを書きたいと思います。
只今のBGM
808 stateのquadrastateは、単にアナログ盤が目の前にあったのでたまたま手が伸びてBGMにしてみたというだけです。これを聴きつつライブラリをゴソゴソしてみます。
音楽というのは体験や記憶と非常に密接に結びついているということについて。音楽をよく聴く人間は、その音楽を聴いていた当時の環境・状況・感情などと非常に密接に結びついていることを知っています。
先日、久しぶりに取り出して聴いたアルバムがありました。
グレン・グールドによるブラームスの間奏曲集です。これを久しぶりに聴いた時に都会で閉塞感を感じながら暮らしていた時に、束の間の休息といった感じでこのアルバムをいつも聴いていたのを急に思い出しました。当時のそのまんまの空間と、疲れていた記憶が瞬時に蘇ってきました。そういえば当時はビートのある音楽を一切聴くのをやめていて、こうしたピアノ曲のみばかりを聴いていました。3年ほどはそういった状態が続いていたように思います。
すっかり忘れていた体験を音楽を再生することによって一瞬のうちに蘇らせる事ができる、というのは本当に面白い事だなと改めて気づきました。同じように、匂いだとか、湿度、風の具合などの天気・環境によっても同様の事を感じる時もあります。しかし、自身については音楽によって喚起される割合の方が多い気がします。
それってただ単に「懐かしいって感じてるだけじゃない?」という意見があるかもしれません。ですが自分自身についてはそれは明確に否定できます。ノスタルジーで音楽を聴いた事はありませんし、音楽については常にその時どう感じるかということを主眼に聴いているつもりです。個人的にもノスタルジーで聴くというスタンスはどうにも醜悪に感じてしまいます。
BGM変更
レコードで聴いています。ミニマルの極致ですね。何やらアカデミックなアプローチをとっているのかもしれませんが私にはよく分かりません。ただひたすら面白いと思って聴き通しました。
BGM変更
これもレコードで聴いています。
Plastikmanは初めて聴いた時には随分奇妙に感じたものです。単調で、あまりインパクトのある展開はしない。ウネウネとシンセベースが鳴ったり、割と隙間のあるサウンドをじわじわ聴かせる人です。
と、まあtechnoの話していたので自然とそっち方面のレコードを聴くなどしましたが、こんな感じで成り行きであれこれ聴きつつ雑談をしていくスタイル(?)を取り入れつつ自由にやれたらいいなと思います。
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