
どうも!関西、京都を拠点にDJ活動しております激です。
今回は自分的レコード市の購入までの進め方について、記事を書かせていただきます。
自分は所謂ドーナッツ盤と言われるような7inのシングルレコードを使うことが多いので、頻繁にレコード市を使ってレコードを購入することも多いのですが、独特な雰囲気もあるので近寄りがたい人も多いかなと思います。
一方で見方を変えると、これまでレコードに触れたことのない方にとっては、レコードショップに立ち寄るよりも「気軽にレコードを見ることができる」機会なのではないでしょうか。
この記事を参考にしてもらい、気軽にレコード市、通称レコ市に立ち寄ってもらえたらなと思います。
今回の記事を作成するにあたり、ご協力いただきましたのがこちら!!!

フジダイ・レコードフェアさんにご協力いただきまして記事を作成しました!
そして後輩の・・・

DJ AWAくんです!
彼とは大阪本町にあるDJ Bar フェーダーにて、ローファイヒップホップのDJパーティーを行っております。
彼はデータからDJをはじめたのですが、ここ1年ほどでレコードの魅力に目覚め、 HIPHOPの有名盤を中心に少しづつ買い揃えていっているという状況です。
購入の仕方としては、ネットか、もしくは行きつけのレコードショップのスタッフさんにレコメンドされたものを買うといった感じとのことでした。
そんな彼の買い方から、レコ市の攻略についてみていきましょう。
攻略その1 欲しいものを限定するな
レコ市とは「偶然の発見を楽しむもの」と心得ましょう。
この大量のレコードの中から、自分の欲しいタイトルを見つけるのは至難です。むしろ「そんなものは無い」と思いましょう。
とはいえ、すべて見るとそれこそ1日使いますし、疲れます。都合がつく方はそれでも良いですし、むしろそれが一番レコ市を楽しめますが、その中でも、おおよそこのジャンルの音楽が欲しいと絞って探していくのが結局のところ効率が良いと思います。
だいたいこのように、最近のレコ市はジャンルを書いてくれているので、その札のところでレコードをDig(箱や棚から少し抜いてタイトルを確認する行為)していきましょう。
ちなみに、データでも曲を探して購入することを「Digする」と言ったりしますが、こういう大量にレコードがあるところでレコードを探していると「本当に掘ってる感じする!」と実感できますので、データDJも是非ともこのDig体験をしてみてください。
はてさて、タイトルで探すな!と指南を受けたAWA君は、自分のDJで得意なジャンル、「ヒップホップ」のコーナーを覗いています。

「そんな簡単に欲しい曲はでてこない!地道に探すんだ!」と自分が言ったのも束の間、想定以上に早く、ヒップホップクラシックのA Tribe Called Questのシングル盤をGETしていました。。。笑
それでも、普段買っているレコード価格よりもかなり抑えられているとのこと。
もっと苦労してもらいたかったのですが、こういう流れがあるのもレコ市独特ですね。こういう日は見るコーナーごとに当たりレコードが出てくるので結構な出費を覚悟しなければなりません。
ちなみに、レコ市のジャンル分けですが、結構荒いです。
こんな感じです。
・クラシック
・ジャズ
・ロック
・昭和歌謡
・洋楽
・ヒップホップ
・ソウル
・クラブミュージック
だいたいこんな感じで、たまに「シティーポップ」が新設されてたりしますが、昭和歌謡とどう違うのかわかりません。ハウスやテクノはクラブミュージックと雑に入れられてたりします。
探しにくいなーと思うでしょうけど、実は、雑に入っているものほど、その担当者があまりそのジャンルに明るくない可能性が高く、何がって安く買えるチャンスです!雑に括られているものほど、実は狙いどころであると思うとかなり楽しいです。意外なレコードが意外な価格で出会えるのも、レコ市ならではの体験です。
攻略その2 分からない曲ばかり!どうしよう!
最近AWAくんはヒップホップトラックも作りだしたとのことで、ネタ元を探すためにSOULコーナーへ

ヒップホップはある程度分かっても、ネタとなるソウルなどにそんなに詳しくないAWAくんがここに来て苦戦しています。
そんなとき、ヒントになるのは、レコードの値札付近にある「ひとことコメント」です。
(レコ市で撮り忘れたので所持しているレコードより)

レコ市ではここまで丁寧に記載されているものは稀だと思いますが、それでもひとこと〜ふたこと書かれているものも多いので、ヒントにしながらイメージを膨らませて、購入するかどうか検討しましょう。
これはもはや一種のギャンブルです。当たれば誰も知らない音源が、外れれば「これどうやって使うの??」というギャンブルですが、外れたら外れたで、それはそれで良い経験です。
攻略2において、実は大きな声で言えない裏技があります・・・。
それは「Youtubeでカンニング」です!
SpotifyよりもYoutubeのほうが曲は出てきます。自分は結構カンニングをして吟味して購入します。
レコ市だからやりやすいということもありますが、レコードショップではスマホ片手にレコード購入をあまりよく思わないスタッフ、店主さんもおられるので、ご注意ください。
攻略その3 探しやすいレコードの探し方

徐々にレコードをDigることに慣れてきたAWAくん、スピードがアップしてきたところで、探しやすいDigの仕方と、禁止事項についてお伝えしました。
探しやすいDigの仕方
レコードが入っている箱や棚の奥から手前にむけてDigっていくとやりやすいです。手前からDigっていくと、次の一手が少し遅くなってしまいます。奥からDigっていくとサクサク探すことができます。
禁止事項
サクサク探しだすと、レコードが勢いよく箱、あるいは棚の下の方に落ちていき、「トン!」ということがあります。これがNGです。
どんなに、自分が求めていないレコード(通称、カス盤)ばっかりだったとしても、雑にDigしてレコードを痛めるのはNGです。
これはレコ市でなくてもレコードショップでもNGです。過度に丁寧にまではしなくても大丈夫ですが、「トン!」の音が鳴らないようにだけ注意しましょう。
攻略その4 普段見ないジャンルを今こそ見るべき
さて、SOULコーナーでも、自分からもレコメンドさせてもらいながら、なんとか使えそうなレコードをゲットしたAWAくん、そのまま何を思ったか日本の音頭コーナーへ・・。
「沖縄民謡欲しいんですよね」ですと。なんて玄人な買い方なんでしょう。沖縄民謡はかなり値段が上がっているのでそう簡単に見つからないよと言ったそばから・・・。

ありました。
今日のレコ市会場、ポテンシャルすごいですね。
AWAくんのように、普段のレコードショップでチェックしないジャンルを気軽に見ることができるのがレコ市の良い所です。かつ価格も抑え目のものであれば、試しとして買うことも気軽にできるので冒険しやすいです。
レコ市のお客さんのメインの客層が、我々DJではなく、一般の音楽が好きなおじさん層であるので、ロックの品ぞろえを厚くしてるところが多いです。この機会に例えばビートルズなど手に取ってみるのは良いかもしれません。意外とDJユースな曲もあります。
この曲は実際にヒップホップのDJを行うときによく織り交ぜます。
名前は知っているけどちゃんと聞いたことない、世界的に有名なロックバンドのアルバムなども手が出しやすい価格になっていたりするので、時間に余裕があれば見てみてもおもしろいと思います。
攻略その5 知識があればより楽しい
「そらそうだろう!」という感じですが、実際そうです。各ジャンルへの知識が深くなってくると、例えば「これはあの曲のカバーなのか?」というものであったり、「あの曲の演奏者と別の曲の演奏者がまさかの共演しているLIVE盤が出ているのか!」という、とんでもないレコードに出会ったりします。
自分もレコードを集めだした頃はほんとになにがなんだかで、ヒントも値札のひとことレコメンドしかありませんでしたが、アーティストやレーベル、年代といったものから類推することができるようになってきました。レコードを見るだけでイメージが止まりません。最終的にそれらはYoutubeでカンニングしますが、どんな音なのか想像するときはすごく楽しいですね。
何回か行くときっとレコ市の回り方も変わり、よりじっくり見ていくコーナーができると思います。
攻略その6 カス盤にも愛を

レコ市を見ていると、よく見つかる、いわば「常連」のようなアーティストがいます。代表的なものとしては、BoneyMやShakatakと言った80年代の洋楽アーティストや、「夢想花」といったようなシティーポップでもなんでもない昭和歌謡、KISSなどべたべたなROCKが挙げられます。よく遭遇するだけあって価格が安いです。よく遭遇して価格も安いということは、それだけの量をリリースされたという証拠ですので、世界で、あるいは日本で支持された音楽です。ポピュラーなところではありますが、こういうレコードにも興味を持つことで、当時の音楽シーンを回想できるのもレコードの素晴らしいところです。決してカス盤だからといって雑に扱わず、飛び切り安く購入できるのであれば、1枚くらい購入してみることをおすすめします。案外あとですごく役に立ったりします。
そんなこんなで激的レコ市攻略でした。
レコ市に興味はあるがなかなか行くきっかけや勇気が出ない方、この記事を参考にしてぜひともDigの世界へ足を踏み入れましょう。ただほしい曲を購入するのではない、まったく別の魅力に取りつかれること間違いなしです。
インフォメーション
今回協力してくれたAWAくん、YoutubeでもDJ MIXを公開しております。
是非ともチェックしてみてください。
フジダイ・レコードフェアさんはまた7月に開催するとのことですので、京都のレコード好きは集合でよろしくお願いいたします!
また今回、記事作成に協力してくださった、レコ市出店を主体にレコード販売されている、BOURGEON recordsさんも、関西圏のレコ市ほぼ出店されているのではないか?と思うぐらい精力的に出店されています。ぜひSNSをチェックして、レコ市、そしてBOURGEON recordsさんのレコードをチェックしてみてください。
https://www.instagram.com/bourgeon_records
最後に自分の宣伝です。
自分のDJについての考えていることやTipsをnoteにまとめております。
https://note.com/geki_tak/m/m4edb3b135166
このnoteについてのインタビューも行って頂きました。
こちらも是非とも合わせてご覧ください。